当サイトでは希望者に和竿の作り方をお教え致しております。
週末に月4回ほど、東京都台東区の浅草に来ていただくことで、お好みの和竿が完成できます。
ご希望の方はお気軽にお問合せください。

材料の竹やガイドなどは全て用意してありますので、手ぶらでご訪問頂いて大丈夫です。
ご不明な点は下記まで直接お問い合わせください。

東京都台東区雷門1-5-9
飯野文正
TEL 03-3844-3665




和竿とは日本独自の西方で作られた、釣りに用いられる釣竿のことです。 明治時代以降、竹を縦に裂いて再接着して作る竿が西洋から来たのでそちらを洋竿、昔から日本にあった竿を和竿と分類するようになりました。 和竿自体は江戸時代中期にその形態が完成したと言われています。そのため江戸和竿という呼び方もあります。 和竿は竹で出来ています。

材料となる竹はマダケやヤダケ、ホテイチク、ハチクなど10週類以上あり、竹の切り出しから完成まですべての作業を竿師が自ら行うのです。 まずは竹を山から切り出し男竹は火で焙って油抜き、女竹はもみながら磨き砂をまぜて竹の肌を磨くことで油分をこすりおとしたあと天日にさらして青みや水分を取り除きます。 ここまでは竿の素材の作り方です。 何を釣るかによってこのさらした竹を切り合わせて一本の継ぎ竿に組み合わせる作業を切り組といいます。

一継ぎごとに異なった竹を選んで組み合わせていくのです。継ぎの作業には込み芯竹を用いる印籠継ぎとすげ込みを削って継ぐ並継ぎの2種類あります。 どちらもすげ口の中を掻き出したり丸やすりで内部を削ります。込みを入れた時に全体がスーッと入ってガタが出ないように作るのも職人技です。 曲がりを直す作業を下矯めといいます。備長炭の火であぶってまっすぐにするのです。焼きを入れることで竹を硬くするという役割もあります。

竿師は火入れ作業を竹に魂を吹き込むといい、大切な作業です。前準備として竹を磨いたり素材の節に小さな穴を開ける矯め下という作業を事前にしておきます。 更に素材を磨く作業のあと、事前にパテを塗って補強したすげ口の糸巻き作業をし、糸極めします。 そこまでできたらすげ口と元巻き、節巻きに最初の漆を塗ります。 込み削りしたりインローをまっすぐにして磨いた後はインロー継ぎや並継ぎなどの継ぎ作業をし、塗りの前作業、仮継ぎをして曲がりを直してから中塗り、上塗りをします。 漆には微細な不純物が入っているので吉野紙を使って濾過してから使用します。何度か繰り返して塗ったら仕上げにタネ油を薄く塗って角粉を指につけて磨きます。

胴漆には竹の肌に漆をつけてから回転させながら全体に塗り、メリンスの布でふき取る拭き取りという塗り方や刷毛塗りというやり方もありますが、親指と人差し指で竿をはさみ横ムラを取る毛拭き塗りというのが江戸和竿独特の塗り方となっています。 最後の曲がりを直して仕上げ作業を行います。漆塗りで何度も室に入れられて出たクセを矯めまっすぐな竿にするのです。 コミとスゲ口の内側にコミ油をして継ぎ合わせたあと、竿全体を椿油で拭いて仕上げます。ガイドやリールシートを付ける場合は絹糸で付けて漆を塗って仕上げします。

江戸時代に出来たものながらその完成度は高く、最新のロッドにも対応し、使い方次第では上回ることも可能です。 作り方もさることながら、その素材もただの竹ざおとは違います。自然素材の竹が原料なので使い方次第では曲がることもありますし、無茶な使い方をすると折れてしまいます。 釣り人の釣りセンスが問われる厄介な代物ですが、多くのベテラン釣り師がその良さにほれ込んでいます。

ほぼ100パーセント手仕事でできたもののため高価ですが、しっかりと心を込めて使い込んで竿と釣り人が一体となったときには手の一部、腕の延長として働いてくれるのです。 釣竿職人になるのは竿師のもとに弟子入りしてその作り方を学ぶのが一般的です。 しかし作り方を知っているだけではなく、適した素材の選定や継ぎ方、塗装、釣り味のよさなど追及していかなければなりません。 本当に良い作品が作れるようになるには数年から十数年の修行が必要となります。